kigokoro. 自然の木々を基調とした和柄を寄木でデザインした「ベントウッドリング」をハンドメイドして販売おります。ゆびわの「わ」は、「輪」であり「和」でもあります。人との縁が途切れることのない永遠の図形のよう、円に想いを込めてお届けします。カスタマイズも承りますので、贈り物にはもちろん、人と違うファッションをしたい人にもおすすめです。

目指せ雀傑!入門麻雀講座#6 硬さの秘訣

同じ牌でも安全度が違う?

きご部長〜…

すずめさん?大丈夫ですか?
ひどくお疲れみたいですが…

現物を探しすぎて…現物に追いかけられる夢を見ました…

(現物ってどんな見た目してるんだろう…)

それはそうと、きご部長。
現物がない時は字牌が一番安全なんですよね?

牌の持つポテンシャルとしては、そうですね。
もちろん実戦では場に切れていたり、自分の目から見える情報で安全度が変動しますが、基本は字牌が一番安全です。

 

 

お相手の立直に対してとりあえず字牌を切るとやっぱりよくロンと言われてしまいます。
…ん?今 安全度が変わるって言いました?

そうですね。
上の表はあくまでも”その牌が当たる可能性がある形”だけの比較ですので、○の部分を否定出来る状況というものが生じます。
今日は簡単に見つけられるものを2つ勉強していきましょう。

うぅ…また夢に出てくるよぉ…

(真面目だなぁ)

完全安全牌(シャンポン待ちと単騎待ちの否定)

ではまずは字牌が100%安全になるまでのお話から始めましょう。
これは以前すずめさんが打った局の牌姿です。
捨牌は前回からの引用です。

 

 

あー、覚えています。
西をシュッと捨てたらロンでしたね…はい…
しかも西家の方だったので役が付きました…

西と東。
牌の持つポテンシャルとしては同じですが、見えている枚数が違いますよね?
1〜2枚と3枚、4枚では否定できる待ちの種類が異なるので安全度が大きく変わるんです。

 

 

なるほど…つまり上の牌姿では西は2種類当たるけど、東は1種類しか当たらないわけですね…
ふむふむ。

東を誰かが捨てていたり、ドラ表示牌に捲れていたりすると上の5種類全てに安全な『完全安全牌』になるんです。
厳密に言うと1・9・字牌は国士無双という役満に当たりますし、完全安全牌は全員に対していつでも100%安全なので2軒目の立直に対応するために取っておきたかったりしますが、現物がない時に出し渋って放銃するよりずっとマシです。

ドラ表示牌!!
そんなところにもヒントが!!

現物探しに必死になると視野が狭くなってしまいがちです。
ドラ表示牌や他家の副露、直前に上家が切った牌などが目に入らないのは初心者あるあるなので、リラックスして全体を観察しましょう。

だって立直怖いんだもん…
きご部長みたいにうきうきで降りれませんよ…

僕はお相手の手番中に自分の手牌のことを大して考えていませんからね。
今この人から立直きたらこれが切れるなーとか、この字牌対子は完全安全牌になったなーとか、そういうことを考えていることの方が多いです。
だからよく手役を見逃すんですけどね。
立直が怖いと思えるようになったのはとても偉い成長です!

 

 

スジとは(振聴ルールによる両面待ちの否定)

では次は両面待ちを否定する『スジ』という考え方を見てみましょう。

2−5とか6−9とか言ってるやつですよね?
よく分かっていないのでお願いします。

まずはすずめさん。
こんな風なツモをしたらすずめさんなら何を捨てますか?
聴牌していますが、一身上の都合で立直していなかったとしましょう。

 

 

え、そりゃあカンチャンから両面への正統進化ですし、萬子の2を捨てますよ?

そうですね。
麻雀は”両面を作る”ことを大切な過程としているゲームです。
ですから”最終形が両面である”という想定は非常に理に適っていると言えます。
実際のデータでも立直の7割程度は両面待ちであると言われているようです。

でもお相手がどの両面で待っているかなんて分からないじゃないですか。

”どの両面で待っているか”は重要ではないんです。
”この両面でロンはあり得ないからこれは比較的安全”という考え方をする一例がスジです。

 

 

先程の牌姿です。
例えばこの立直に対して”両面待ちには絶対に当たらない牌”が2枚だけ存在します。
それがなにか分かりますか?

分かりません!

元気があってよろしい。
ヒントは”振聴”です。どうでしょう?

振聴?あ〜…ん?
分かりそうで分からない…すごくもやもやする…

正解は萬子の4筒子の8です。
詳しく見てみましょう。

 

 

こ…これはやばい!
分かったんだか分からないんだか分かりません!!

簡単なイメージで覚えてしまうのが楽ですよ。
電卓やテンキーの縦の列がちょうど1−4−7、2−5−8、3−6−9になっています。
この「真ん中が現物の時の外側」と「外側両方が現物の時の真ん中」がスジです。

 

 

少し時間をください…つまりこれは…
萬子の1と7が現物だから萬子の4はスジ。
筒子の5が現物だから筒子の8はスジ。
萬子の3が現物だけどがないから萬子の6はスジじゃない。
これで合ってますか?

大正解です。素晴らしい!
4・5・6の牌はそれを待ちにする両面が2つありますが、片側のスジだけが現物のもの、今回で言うと萬子の6は『片スジ』なんて呼びますね。
普通に両面でロンと言われる牌なので注意が必要です。

あと3〜7の牌、特に3と7はスジになっても残っている待ちが多すぎてとても危険な牌ですね。
現物にならない限り、仕方なくでも優先順位はかなり下げた方が良さそうです…

 

 

まとめ

きご部長…いつもこんなに難しいこと考えながら麻雀打ってるんですか。
軽く心が折れそうなんですけど…

いえ、最初はこうやって理屈を理解しましたが、今は別にこんな表を思い浮かべたりはしていませんよ。
現物があればそれを切る、無ければ字牌、それも無ければスジを枚数が多い順に捨てているだけです。

しばらくは麻雀のお供に電卓が必要そうですね。

知らない人が見たら点数計算でもしているように見えちゃいますね。
ちなみにですが、今日お話しした2つは重複させるととても安全な牌が分かったりしますよ。

例えばどんなですか?

4が現物の時の4枚目の1とかがそうですね。

えーっと…1だからペンチャン・カンチャンは元々無くて、スジだから両面が無い。
4枚目だとシャンポンと単騎も×になるから…5種類全部当たりません!
完全安全牌ですね!

4が現物じゃない人には両面で当たりますから完全とは言えないですけどね。
それから、「現物」は立直後に全員が捨てた牌のことを指すので立直者以外の捨牌にも注目です。
見えている情報の違いによって安全だと判断した牌を他家が捨ててくれることも、自分の手牌が放銃リスクを負ってでも危険牌を押す価値があると思った人が現物を増やしてくれることもあります。
リラックスして、全体をよく眺めるように心掛けましょう。

ベタ降り編 第2回です。

急にレベルが高く感じてしまった方も多いかも知れません。

ですがぶっちゃけ、最初のうちは細かい理屈はそっと置いておいて、「2と8が切れてる時の5は両面には当たらない」と呪文のように覚えてしまっても良いとは思います。

ただ、「最初のうちは」ということを決して忘れず、学習した内容は必ず理解することを忘れないでください。

そうでなければ「間四軒は危ない」とか「安牌の字牌を持って進行すると良い」みたいな状況によってはそういうこともあるよね、っていう知識をいついかなる状況でもそうであると鵜呑みにしてしまうことに繋がります。

 

今回のスジのお話ですが、よくよく勘違いされる初心者さんが多い内容になっています。

「スジだから安全」という話ではないことを肝に銘じてください。

表からも分かる通り、スジでもペンチャンやカンチャン、シャンポンに単騎と普通に放銃牌になります。

「立直が来たけど自分の手もまだ諦めたくないからとりあえずスジ」で放銃というのがまさにスジを覚えたての雀士にとても多い放銃理由なのです。

もう一度言います。スジは安牌ではありません。

現物がない時に仕方なく、安全度が比較的高いから切るだけです。

出来上がっている面子の中に現物があるのならば躊躇いなく捨ててください。

 

雀魂のようなネット麻雀は持ち時間が非常に短く、「現物があるのに未練がましくスジを探す」みたいなことに割く時間はありません。

どうせ危険牌を掴んでベタ降りを始めることになるので、その時、本当に現物が無くなって安全度の高そうな牌を選ぶために最大限時間は取っておきたいのです。

 

最後に、「ベタ降りしてたつもりなんだけど放銃してしまった」時は牌譜を見返して「手牌の中で最も安全度の高い牌はなんだったのか」を分かるまで時間をかけて考えてください。

ここで話した内容と齟齬がなければ、それはやむを得ない放銃と呼んで良いでしょう。

但し、うじうじ未練を残してスジだのなんだのやった後での話であればその部分を大いに反省してください。

 

立直が来たら聴牌以外は全部ベタ降り。

両面聴牌したなら勝負です。

徹底しましょう。

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