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目指せ雀傑!入門麻雀講座#5 守りの極意

自分のあがりを諦めるタイミング

部長!きご部長!!
私、段位が初心から雀士に昇段しました!!

すずめさん、おめでとうございます!
これからは銀の間での対局になりますね。

怖くてまだ打ててないんですが…
銅の間と銀の間だと何が変わるんですか?

雀魂では段位雀士の人が銅の間で打つと、1位を取ってももらえるポイントは銅の間相当ですが4位を取ると銀の間相当のポイントが減ります。
基本的には自分が打つことのできる一番レベルの高い部屋で打つようにしましょう。

でも…周りの人も強くなるんですよね…?

そうですね。
銅の間には「役なし」や「振聴」といった基本的なルールを知らない方がたくさんいます。
ですので今まですずめさんには「ひたすら真っ直ぐ立直」作戦を続けてもらっていました。
これは、自分の手と向き合う時間を少しでも長くしたいという狙いと同時に、対戦相手の信頼度の低さからくる作戦でした。

 

 

銀の間に上がってこられた人というのは、基本的な麻雀のルールを押さえている人が多くなります。
対戦相手の信頼度が少し上昇しましたので、自分のことだけでなく、相手のことも意識してみましょう。
そこで、雀士になったら「あがりを諦めて守りに徹する」という分岐をさらに加えます。

 

 

あがりを諦める…?
そんなことしてたら勝てないじゃないですか。

麻雀は4人で打つゲームです。
なおかつ配牌の時点からランダムで、スタート位置の違う競争みたいなものです。
その1局だけで勝者を決めるなら降りる意味はありませんが、東風戦なら平均5局、半荘戦なら平均10局あるので、有利な時にあがりを逃さなければそれで十分勝てますよ。
あと1枚でゴールの人に対して2枚以上必要な状態というのが既に圧倒的に不利ですから、「不利な戦いはしない」というのが基本的な麻雀の意識です。

わかりました。きご部長。
それで、「降りる」とは具体的に何をしたらいいんですか?

麻雀における守備とは?

降りる時は相手からロンと言われない牌、ロンと言われる可能性が低い牌を捨てていきます。
後者はひとまず置いておいて、すずめさん。立直者から絶対にロンと言われない牌がどのようなものか分かりますか?

絶対にロンと言われない…
逆に考えよう…「私が絶対にロンと言えない牌」は…
分かりました!私が捨てている牌は待ちになったら振聴なのでロンと言えません!

素晴らしい。

えへへ。前回勉強した内容が早速役に立ちました!

各家が捨てている牌をそれぞれの「現物」と呼びます。
相手が立直の場合は「立直以降に全員が捨てた牌」も立直者にとっては現物です。
立直後振聴のルールに則ったものですね。

 

 

現物がない時の対処法

現物は100%ロンと言われることのない牌です。
持っていたらラッキーだと思いながら捨てましょう。
しかしそうそう運よく終局まで現物は続きません。

現物が無くなってしまったらどうしたら良いんでしょうか…

そんな時に必要なのが、「安全度」の概念です。
先程の立直に対してこちらがこんな手牌だったとしましょう。
対面さんからの立直ということにするので捨牌を90度回しますね。

 

 

筒子の1索子の1か…悩ましい選択ですね…

あがりにいくならそうですが、今のすずめさんはダメです!
現物がありませんが立直なので安全度の高い牌を探しますよ!!

 

 

3と7は全部○ですね!超危険だぁ…
逆に字牌は順子を作れないからその牌自体が待ちになる形にしか当たらないんですね!
4〜6牌の両面待ちが◎なのはどういう意味ですか?

4・5・6の牌は待ちになる両面が2つある。という意味で◎にしています。
例えば5なら34を持っている形と67を持っている形ですね。
ペンチャン待ちはありませんが両面待ちが2個あるので、4〜6の牌も危険度MAXの超危険エリアです!

 

 

現物がない時の意識

先程の牌姿に戻りましょう。
すずめさん、この状態で降りるなら何を捨てるのが正解だと思いますか?

 

 

安全度的には東…でも役牌でロンって言われるのは怖いです…
筒子の1索子の1なら安全度も字牌とそんなに変わらないし、そっちでロンなら東より安いからこの2枚が良いです!

その意識をまずは変えましょう。
確かに東でロンなら1役ついてしまうかも知れません。
しかし同じ牌は全部で4枚。自分が2枚持っている以上、相手が2枚持っている可能性はより低くなります。

それは…確かにそうなんですけど…

そして1枚目の東を捨ててロンと言われなかった場合、次順の東は現物になるので立直者に対しては100%安全になります。
筒子の1索子の1はどちらかが通ったとしても次順また同じ危険度の橋を渡ることになるのです。

なるほど!
勇気を出して東を捨てれば次の順番では休憩できますね!!
それはありがたいです!

東を2枚捨てて、それでも現物が増えていなければ、次は安全度的に筒子の1や索子の1を捨てることになるでしょう。
でも、危ない橋を渡るのは出来るだけ後回しに出来るように、「安全度が同じなら複数枚持っている牌から捨てる」ことも大切です。

はい!

 

 

まとめ

麻雀の守備って、相手の待ちを読んでその牌を使い切ってあがることだと思っていました。
牌効率と同じで理屈があるし、初心者にでも使いこなせる技術なんですね!

漫画なんかだとそういう描写がされますよね。
かっこいいし、華がありますが、相手の待ちを一点読みなんてのはプロにも不可能です。
でも、違った角度からの読みは使いますよ。
次回は「数牌の危険度が下がる時」についてお話ししましょう。

それまでは立直が来たら必死で現物を探します!!

ベタ降り編、始まりました。

 

ネット麻雀は「ラス回避麻雀」と呼ばれ、とにかくひたすら4位にならないように立ち回るのが段位上昇の秘訣とされています。

実際、天鳳でも雀魂でも、段位があがるごとに「放銃率」の平均値が見事なまでに綺麗に少なくなっていきます。

 

動画や戦術書を読んだことがある方だと「立直がきたら自分が二向聴以下なら降り」と言われているのを目にしたことがあるかも知れません。

確かに、二向聴はドラが3枚あろうと降りです。役満の二向聴でも降ります。あと1枚であがり、しかもロンと言える立直に対してあと3枚必要な二向聴。

枚数で見ればたった2枚の差ですが、麻雀では一向聴から聴牌が最も狭き門です。

聴牌する権利すらまだ得ていない手牌で戦うのはただの蛮勇です。10回に1回勝てたとしてもそれは「間違ったあがり」ですので絶対に辞めましょう。

それくらい、聴牌と二向聴の間には大きな差があるのです。

 

この記事でも書きましたが、自分が聴牌したなら勝負しても良い、二向聴は降り。

では一向聴は?

ここが「押し引き」と呼ばれる「牌効率」「ベタ降り」に続く麻雀3大要素の最後の一角です。

 

この記事で勉強中の雀傑2くらいまでのの方々は、まだ「押し引き」のことは考えなくていいです。

覚えてもいいですが、そんなことよりも「牌効率」と「ベタ降り」を呼吸のように当たり前にする方が成績に直結します。

自分ごとですが、金の間にいた時は

・立直

・ドラポン

・ダブ東、ダブ南ポン

・2副露

が入ったら、自分が聴牌していなければその瞬間から全て降りていました。

それでも雀傑2〜雀豪1まで半荘97戦で昇段していますから、ベタ降りの精度を上げることの重要性が窺えます(配牌に恵まれたのも多分あります)

 

よって、この記事の読者さまにとっての今の正解は「立直が来たら一向聴でも降り」です。

一巡でも多くベタ降りの練習を積んで欲しいので、全部降りてください。

なんなら聴牌してても「この待ちで勝負したくないなぁ」と感じたら降りてもいいですよ。

あ、両面待ちで聴牌したなら基本的に勝負してくださいね。

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第4回 振聴の呪縛 >>

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